日本初の女性弁護士として活躍した三淵嘉子(みぶちよしこ)さん。初婚の和田芳夫(わだよしお)さんとのあいだに子供は1人いました。
その子供は生きているの?職業は母と同じ弁護士?など疑問を持たれるひとも多いのではないでしょうか?夫、両親なども含めて、気になる三淵嘉子さんの家族情報を調査、まとめてみました。
子供 和田芳武(1943年-2021年)
三淵嘉子さんは夫である和田芳夫さんと1941年に結婚され、その後1943年に第一子として誕生したのが和田芳武(よしたけ)さんです。
幼少の頃の情報はありませんでしたが、東京大学伝染病研究所で寄生虫学者である佐々学(さっさまなぶ)先生に師事を受け、寄生虫研究者として従事されていた情報がありました。
その後、1974年より東京女子医科大学で寄生虫学の研究を続けられ、2021年享年78歳で死去されています。
職業は弁護士ではなかったことは確認できましたが、結婚されているのか?子供はいるのか?などの情報は残念ですが確認できませんでした。
和田芳武さんの画像は公表はされていないようですが、彼の業績と遺産は多くの人々に記憶されていることと思います。
夫 和田芳夫(?-1946年)
1941年結婚された和田芳夫(わだよしお)さんですが、嘉子さんの父貞夫さんの丸亀中学時代の親友の甥にあたる方のようです。
芳夫さんは、香川県の丸亀中学卒業後、勤労学生として明治大学夜間部へ入学、鐘淵紡績の前進である東洋モスリンに就職されてます。結婚して間もない1945年第二次世界大戦に出征され、1946年長崎で戦病死を遂げられています。
出兵により命を落とされているため非常に残念です。
父 武藤貞夫(1886年-1947年)
三淵嘉子さんの父武藤貞夫(むとうさだお)さんは、香川県丸亀市出身の実業家です。
丸亀藩の御側医を務めた宮武家の二男として生まれ、妻ノブの伯父で丸亀の市会議員・武藤直言の養子に入られています。
東京大学教養学部の前身である第一高等学校を卒業し、東京大学大学院法学政治科を卒業後、台湾銀行に入行。シンガポール支店など海外の支店を経て、東京支店支配人、理事兼総支配人を務められます。
その後、自身でも昭和興業合資会社を興し代表、昭和化工の社長なども務められました。
なお台湾銀行の頭取を務めた 中川小十郎とは第一高等学校、帝大政治科の同窓生。嘉子さんの良き理解者であり、女性が職業を持ち自立する事を考えており、嘉子さんに「医者や弁護士などを目指すのはどうか」と提案した人物なのです。
父の貞夫さんは、嘉子さんの人生に大きな影響を与えたのは間違いなさそうです。
母 武藤ノブ(1892年-1947年)
三淵嘉子さんの母武藤ノブは、出身地は香川県丸亀市、幼い頃に父の宇野伝二郎を亡くし、金貸し業と借家業を営む裕福な伯父・武藤直言・駒子夫婦のもとで育っています。
嘉子が法律家を目指す決意をした際は、「法律等を勉強しては嫁の貰い手が無くなる」と泣きながら猛反対したというエピソードが残されています。
1947年に脳溢血で亡くなられています。
結果的に嘉子の進学の意思を尊重し支えになったことは間違いないでしょう。
三淵嘉子(1914年-1984年)プロフィール

名前 三淵嘉子(みぶちよしこ)
生年月日 1914年11月13日
出身地 シンガポール
出身高校 東京女子高等師範学校
出身大学 明治大学法学部
それでは最後に、三淵嘉子さんのプロフィールを簡単にまとめてみました。
三淵嘉子さんは、1914年、父貞夫の赴任先であったシンガポールに生まれました。シンガポールの漢字表記である「新嘉坡」から「嘉子」と名付けられたようです。
帰国後は、東京都世田谷区に在住、東京府青山師範学校附属小学校(現在の東京学芸大学附属世田谷小学校)を経て、東京女子高等師範学校附属高等女学校(現在のお茶の水女子高等学校)卒業、1935年に明治大学法学部に入学されています。
その後、1938年に高等試験司法科試験に合格されます。
当時の高等試験司法科試験は非常に難しい国家試験のひとつとされていました。例年、第2次試験の志願者は3万人で、これに対して最終合格者は約500品人程度と狭き門だったようです。現代の難易度で表すと、偏差値75程度をも言われています。
1940年に第二東京弁護士会に登録し、日本人初の女性弁護士となります。
1956年には裁判官であった三淵乾太郎さんと再婚されています。

その後も初の女性判事、家庭裁判所長として多くの功績を残されています。
代表的なものに、東京家庭裁判所判事として5000人超の少年少女の審判を担当され、後に新潟家庭裁判所長として女性として初の家庭裁判所長となられています。
そして1984年5月28日、骨肉腫のため69歳の若さで逝去されています。
三淵嘉子と和田芳夫のあいだに子供は何人いたのか?家族情報を調査!まとめ
三淵嘉子さんは、日本の司法界において女性の地位向上に尽力し、その偉業は多くの人々に感銘を与えたことは間違いないと思います。現在、NHK朝ドラ「虎に翼」の主人公として放送されていますので、三淵淑子さんの半生がどのように描かれているのか注目したいと思います。